フォルクスワーゲングループが長年多額な投資を行ってきた電気自動車の技術を、競合している他社にも提供すると発表しました。

これによりフォルクスワーゲンの電気自動車(以下:EV)技術が他社にも使われる可能性が高まり、実際に提携をする企業も出てきています。

日本企業の多くがハイブリッド車に注力する中、電気自動車で世界を席巻しようとしている動きについて、提携する企業やその内容、技術や狙いについてお話ししていきます。

フォルクスワーゲンがフォードへ提供するEV技術

フォルクスワーゲンがフォードに技術提供した理由は弱点を補い合うため

競合他社だったフォルクスワーゲンとフォードが業務提携

2019年2月5日の報道では、アメリカのビッグ3の一つである自動車製造大手のフォードと提携し、フォードの車でフォルクスワーゲンのEV技術が使われる可能性が高まったとしています。

両社はアメリカやヨーロッパの自動車販売市場において競合関係にあり、現在でこそフォルクスワーゲンが優勢ではありますが、かつては熾烈なシェア争いを行った、いわば目の敵同士の提携です。

ただ、現在はフォードもピックアップトラック以外では革新的な技術を打ち出せずにおり、自社の高いトラック製造技術と引き換えに、ライバル企業からEVの技術提供を受けたという形で提携したと言っても過言ではありません。

フォルクスワーゲンもSUVやトラックなどフォードの得意とする分野に弱みがあり、お互いの弱点を補完し合う関係となっています。

フォルクスワーゲンはフォード以外にも複数の企業と水面下で交渉しており、日本企業がフォルクスワーゲンのEV技術の提供を受ける可能性も否定できません。

EV専用プラットフォーム「MEB」を提供

今回の提携ですが、はっきりとしていることはフォルクスワーゲンが開発したEV専用プラットフォーム「MEB」の技術をフォードに提供し、フォードは数兆円規模のEV関連の開発費用を削減することに成功した格好の内容です。

また、今回の提携で「MEB」を採用した乗用車をフォードが発売する可能性が示唆されました。

つまり、フォードはEVの世界トップクラスの技術を搭載した乗用車を販売することができるようになったと言えるのです。

低燃費やEV、ハイブリッドなど、世界がパワーユニットの省力化に進んだ昨今のトレンドに乗り遅れ、シェアをどんどん失っていったフォードにとって再生のきっかけになる可能性が出てきたという見方もできます。

MEB(モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクス)とは

MEBとはモジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクスの略称になります。

2018年にフォルクスワーゲンが発表したEVの技術で、EV専用車のために開発されたプラットフォームです。

プラットフォームとは車台のことで、クルマにとっての

  • 基本骨格
  • エンジン
  • 駆動系
  • 足まわり

を含めた「走行機能要素」全体のことを指します。

つまり、EVの心臓部となる技術であって、このMEBを利用すれば高性能なEVを製造することができるということになります。

具体的な技術としては、

  1. 前輪と後輪の制御ユニット
  2. 減速ギア
  3. デファレンシャルギア(差動歯車とも呼ばれる動力を車輪に伝える歯車)

を一体化した共通の駆動モジュールを配置したものです。

システム上はFF/FR/AWD(いわゆる4WB、全輪駆動のこと)のすべてに対応できる上、クルマのサイズを問わず利用できる仕組みとなっている技術です。

フォルクスワーゲンのEV「IDハッチバック」

このMEBプラットフォームを採用したEVが早くも投入される準備を進めているようです。

その採用車種の名前は「IDハッチバック」と呼ばれるクルマになります。

どんなクルマかというと、5ドアのハッチバックタイプのクルマで、同社の車種を挙げるとすると、「ポロ」や「UP!」に近いサイズの車格のようです。

「ポロ」「UP!」

デザインもコンセプト段階ではそれらの後継車をイメージさせるような雰囲気で、リアのデザインは「UP!」に似ている印象があります。

まずは、EVの欠点である航続距離の短さを全く感じさせない用途(街乗りや通勤など)に使われることが多い小型のハッチバックのような車種からの投入していくのかもしれません。

ちなみにI.D.は「Intelligent Drive」の略ということで、近未来をほうふつとさせるクルマとなることは疑いの余地はありません。

フォルクスワーゲンの狙いは規格を握ること?

EV車の圧倒的シェアを狙う

なぜ数兆円もかけた技術を競合の企業に提供するのか?

という疑問がありますが、やはり規格を握りたいというフォルクスワーゲンの狙いがあるのではないかと考えます。

家電や電子機器の業界でもそうですが、

規格を握ることによって、その規格の使用料などで利益を上げたり、規格を熟知している分、先がげた技術で競合を圧倒しシェアを握るということも可能となるからです。

EVは今規格が乱立しつつあり、ユーザーから見ても非常に不自由な現状となっています。

EV技術でフォルクスワーゲンが主導権を握ることによってその不満を解消する可能性があります。

まとめ

フォルクスワーゲンがフォードへEVの技術を提供することは一見フォードにとって圧倒的に有利な提携に見えますが、将来的なことを考えるとフォルクスワーゲンが規格を握る第一段階となる見方もあるため、今後、次の提携先がどこになるか目が離せません。

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